【アルペジオ楽器さま】楽器レンタル市場の可能性を切り拓く

【アルペジオ楽器さま】楽器レンタル市場の可能性を切り拓く


株式会社アルペジオ楽器は、2007年に創業し、高知県高知市に拠点を構える楽器専門店です。

地元高知では、楽器販売・修理・音楽教室・学校営業をおこなっています。

創業当初からECサイトを立ち上げ、楽器販売・楽器修理、2019年からは管楽器のレンタルサービスを行っています。

レンタル事業の中で直面した課題とそれを克服する取り組み、さらに未来へのビジョンについて、アルペジオ楽器/代表取締役 尾原さまにお話を伺いました。

目次

    楽器レンタル事業の発展と運用の工夫

    —アルペジオ楽器さまは「楽器販売」、「メンテナンス」「リペア」など楽器にまつわる事業を幅広く手がけていらっしゃいますが、最初に楽器レンタル事業を始めるに至った背景を教えてください。

    尾原さま:楽器を始めるにあたって『購入する』という一番の障壁をなくし、

    『レンタル』という方法で安価にもっと気軽に始める環境をつくりたい。

    それによって楽器人口の増加につながればよいと考えました。

    自社ECは2007年の創業当時から運用していましたが、

    2019年3月頃、試しに数台のレンタル楽器をECサイトに掲載したのが始まりです。

    最初は、某ECショップ作成サイトで運用しておりましたが、2023年3月よりShopifyに引っ越して現在に至ります。

    管楽器レンタルは開始から細々とサービスしていたところ、

    新型コロナ感染症のロックダウンで一気に申し込みが殺到し、楽器が全く足りない状況を乗り越え現在に至っています。

    自社ECサイト強化のために、何が課題でしたか?

    尾原さま:レンタル業務に絞れば、受注が増えても少ない人数で対応可能にするため、

    アナログ管理からの脱却が必須でした。

    スタッフの手がどうしても必要な業務(仕入れ・顧客対応・検品・調整・梱包・発送)以外は、

    いかにヒューマンエラーを減らし、自動化していくことが課題でした。

    レンタル特有の決済や在庫管理、期限の案内などスケジュール管理のほか、

    管楽器レンタル特有のオペレーションをいかに自動化するのかが問題で、

    現在進行形で改善を続けております。

    —現在はどのような運用体制で行っていらっしゃるのでしょうか?

    尾原さま:現在の運用は、リペアマン2名と管理&出荷担当1名の計3名で、

    仕入れ・検品・修理、調整・梱包、発送・顧客対応等の業務を

    協力しながら行っております。

    楽器レンタルならではの悩み

    アルペジオ楽器 店内

    —レンタル楽器運用開始後、大変だったことや苦戦した点はありますでしょうか?

    尾原さま:レンタルを始めた頃は不正注文との戦いでした。

    レンタル開始から数か月で高額楽器が複数本不正にレンタルされ、

    ヤフオクに転売されるという事件が発生。

    そこから不正注文があるたびに検証し運用等の見直し、改善を繰り返し現在に至ります。

    おかげさまで現在では、レンタル業界の平均よりも低い不正比率で運用できております。

    —お客様に自社ECサイトを利用していただくために、どのような独自の工夫を実施されましたか?

    尾原さま:国内外問わずあらゆるレンタルサービスのパッケージやサービスを調べてみましたが、

    どれも弊社がやりたい運用がすべてはできなかったため、弊社独自で構築を決意しました。

    当初は決済管理、在庫管理、スケジュール管理は互換性もなくそれぞれアナログ管理をしていました。

    お客様には、お申込完了までに複雑で工数がかかってしまうので、中途離脱が多い状況が問題でした。

    また、レンタル中のお客様とのコミュニケーションにも課題があり

    様々なご迷惑をおかけしている状況でした。

    在庫数や受注件数が少ない頃はそれでもよかったのですが、

    増加に伴いミスも多くなりこのままでは管理しきれないとShopify引っ越しを決意。

    これまで培った弊社独自の運用方法+課題やスタッフの要望を解決すべく

    ミライガタリさんにレンタルGOをベースにしたカスタマイズを依頼しました。

    カスタマイズの強みは、成長フェーズに応じた特有の課題、スタッフからの改善要求や、

    お客様からのご意見・ご要望が出た時にアップデートできる点にあると思います。

    —楽器ならでは”のメンテナンスの大変さや、品質管理の特徴などありますでしょうか?

    尾原さま:長年、培ってきたオンライン修理のノウハウがレンタル業務にも生き、

    さらに相乗効果を生んでおります。

    管楽器の特性として電化製品とは違い細かな調整が必要です。

    また、お客様の使用環境や吹き方に合わせた修理ができれば尚更良いです。


    お客様の性別や年齢、使用目的、経験者か初心者か、レンタル期間や発送地域、

    ご注文の季節によって微妙に調整を変えて送る場合もございます。

    例えば、

    同じ調整をして送ったとしても沖縄だと問題ないことが北海道では不具合が起こったり、

    また夏場だと問題ないのに冬場だと不具合が起こったりします。

    レンタル後に帰ってくる楽器を検品することで、

    レンタル期間でどのようにバランスが変化しているか確認することができ、

    日々の技術の向上や改善につながっております。

    —楽器のレンタル期間中は修理・調整費無料や、

    楽器初心者の方へのフォローなどもされていらっしゃいますが、印象的なお客様からの反響やエピソードがあればお教えください。

    尾原さま:たくさんありすぎて・・・

    お子様の結婚式で初めてのサックスをサプライズで吹きたいお客様からの依頼。

    自己プレゼンテーション入試で楽器を演奏するため少しでも良い楽器をとレンタルいただき

    無事合格したとお礼のメール。

    学生最後のコンクールで後悔しないため、状態の良い楽器で演奏したいとレンタルいただき、

    無事金賞を獲れたとの報告。

    この他にもたくさんの思い出深いエピソードがあります。
    お客様の人生の重要な場面で、弊社のレンタルサービスがお役に立っていることが

    非常に嬉しいと同時に、従業員のモチベーションになっています。

    レンタルGO導入前について

    アルペジオ楽器

    —楽器レンタル事業を行う上で、導入前にどのような課題や問題を抱えていましたか?

    尾原さま:前の質問で重複回答になりますが、

    お客様側から見ると、申し込み完了までの工数の多さ、煩雑さによる中途離脱。

    コミュニケーション不足によるトラブル(期限超過や未決済)などがあります。

    運用側から見ると、決済・在庫管理・スケジュール等のアナログ的な管理の煩雑さとなります。

    —数ある選択肢の中で「レンタルGO」を導入した理由をお聞かせください。

    尾原さま:Shopifyの数あるレンタルアプリの候補の中で、

    「レンタルGO」をベースにカスタマイズすれば弊社独自の運用が可能だったためです。

    日本の企業&独自構築ができる、というところが決め手でした。

    レンタルGO導入後について

    —実際に「レンタルGO」を導入してみて、どのような変化やメリットを感じましたか?

    尾原さま:Shopifyに引っ越ししてきた当初と比較し直近の受注件数は約3倍になりましたが、

    作業効率が格段に向上したため当時と同じ3名で運用できています。

    —運用開始後、特に「便利だ」と感じた機能はありますか?

    尾原さま:在庫管理とスケジュール管理が一元化できたところ。

    さらにカスタマイズでステップメール機能を追加し、

    フルフィルメントした時点から

    お客様のレンタル期間、場面に応じたメールを設定、自動送信できるようになったことです。

    また、カスタマイズでそのまま購入機能だけでなく、

    延長機能を追加することによりお客様、スタッフ双方の手間がかからず期間の延長ができるようになったこと。

    —導入プロセスで苦労した点や、想定外だった点があれば教えてください。

    尾原さま:レンタルGO導入を検討している方に向けて、

    Shopify内で現在使用中のアプリや今後導入を検討しているアプリの互換性や相性を

    事前に確認しておけば良いと思います。

    弊社の具体例として、『レンタル中楽器の返却時期は?』

    のお問い合わせが多く、再入荷通知アプリの導入を検討しておりますが、

    在庫管理の連携が難しく既存のアプリでは無理ということが判明しました。

    カスタマイズで機能を追加する場合、

    既存アプリ導入に比べ高額になるかと思うので事前確認をお勧めします。

    —レンタルGOサポートチームとのやり取りやサポート体制についてのご感想をお願いします。

    尾原さま:最初からカスタマイズしていたこともあり、

    導入時はバグや誤作動等ゼロではなかったですが、都度誠意対応いただけております。

    —お客様からの反応はいかがでしょうか?

    尾原さま:お客様からの申込に関して、操作方法がわからないというお問い合わせは減っております。


    しかし、お申込方法やレンタルシステム等に関するお問い合わせが無くなった訳ではないので、

    今後も改善に取り組みたいと思います。

    これからについて

    —今後のビジネス展開や目標等があれば、お聞かせください。

    尾原さま:まだまだ志半ばですが・・・

    アルペジオ楽器のサイトを見れば、スタンダードな楽器はもちろん、

    どんな特殊な管楽器でもレンタルしていると認知してもらえ、

    レンタルだけでなく、修理のことでも困ったときにはご相談いただけるECショップを目指しています。

    最近の物価高騰で国内メーカーの楽器はもちろん、輸入品の楽器が軒並み値上がりし、

    簡単には買えない状況があります。

    先にも述べましたが、楽器を始めたい方のハードルを下げ、

    少しでも楽器人口が増えたら嬉しいですし、

    弊社のレンタルサービスがそれに少しでも貢献出来たら幸いです。

    アルペジオ楽器 公式サイト
    https://arpeggio-gakki.co.jp/

    この記事の監修者

    株式会社ミライガタリ代表取締役 上岡裕
    多数のレンタル事業者のECサイト構築を手がけ、業界に特化した豊富な実績を持つ。EC構築、アプリ構築の知見を土台に商工会議所等の相談員講師として活動し、多くの事業者のサポートを行う。事業のDX化による経営改善が得意領域。
    レンタル事業の社会的、経営的強さに魅せられEC構築サービス『レンタルGO』発案、開発。自身が代用を務める株式会社ミライガタリにてサービスを提供中。
    都城工業高等専門学校卒。1児の父。