
レンタルビジネスは、資金効率や利益率の面で魅力的なビジネスモデルです。
しかし、金融機関からの資金調達を成功させるためには、
事業の強みや安定性を的確にアピールする必要があります。
本記事では、レンタルビジネスの収益構造や不良在庫の活用方法を詳しく解説し、
金融機関への効果的なアピールポイントを紹介します。
利益率の高いレンタルビジネスモデル
レンタルビジネスは、商品を繰り返し貸し出すことで継続的な収益を得られるビジネスモデルです。
通常販売とは異なり、資産価値を維持しながら利益を生み出すことができるため利益率の向上が期待できます。
本章ではレンタルビジネスと通常販売の違いや、利益率を左右する要素について詳しく解説します。
レンタルビジネスと通常販売の違い
レンタルビジネスと通常販売では、ビジネスモデルや収益の仕組みが大きく異なります。
まず、レンタルビジネスは顧客が一定期間ごとに商品を借りるため、
単一のアイテムから継続的に収益を得ることができます。
一方、通常販売は商品が売れたタイミングで収益が発生し、
同じ商品での追加収益は基本的に見込めません。
また、レンタルビジネスでは、商品の資産価値を維持しながら活用できる点が特徴です。
例えば、高額な設備や家電製品などを販売する場合、
一度購入されるとその商品の価値は売上として計上されるのみですが、
レンタルでは使用期間中も資産として計上しながら収益を上げ続けることができます。
さらに、レンタルビジネスは在庫回転率が高く、販売数の増減に左右されにくいのも強みです。
安定したキャッシュフローを確保しやすく、資金調達時の信用力向上にもつながります。
レンタル販売と通常販売時の利益率の比較
レンタルビジネスと通常販売では、利益率の構造が異なります。
レンタルでは、1回の貸し出しで得られる収益は販売よりも低いものの、
同じ商品を複数回利用できるため、長期的には利益率が高くなる傾向があります。
例えば、5万円の商品を1つ販売した場合、その時点で5万円の売上となります。
しかし、同じ商品をレンタル商品として1回3,000円で貸し出し、
20回利用されたとすると、合計6万円の収益を生み出すことができます。
さらに、貸し出し期間が長くなるほど、利益は継続的に増加します。
また、不良在庫のリスクを軽減しやすく
通常販売では売れ残りが発生すると値下げ販売や廃棄の必要がありますが、
レンタルであればそのまま活用を続けることが可能なため
評価損の影響を受けにくいというメリットもあります。
それぞれの利益率を左右する要素
利益率を向上させるため、ビジネスモデルごとに異なる要素を押さえる必要があります。
- ・レンタルビジネスは、商品の耐久性やメンテナンスコストが重要
- ・通常販売は、仕入れ価格や販売価格の差が利益率に直結する
- ・両モデルに共通して、在庫管理が利益率に影響を与える
不良在庫(売れ残り在庫)の経済的影響
本章では、不良在庫がもたらすリスクと、その経済的な影響について説明します。
不良在庫がもたらすリスク
不良在庫を抱えたままにしておくことは、企業の財務状況に大きな影響を与えます。
過剰在庫は、決算時に評価損を計上する必要がある場合があり、利益を圧迫します。
また、保管コストや管理コストもかかるため、資金繰りが悪化するリスクもあります。
さらに、商品の劣化や市場価値の低下により、値下げせざるを得ない恐れもあります。
特に、トレンド商品や季節商品などは売り時を逃すと価値が大幅に下がります。
最終的には大幅な値引きや廃棄処分が必要になることもあります。
このように不良在庫を放置すると、
資金流動性の低下や利益率の悪化を招く可能性が高いのです。
不良在庫をレンタル商品化するメリット
不良在庫をレンタル品として活用することで、
- ・キャッシュフローの改善につながる
- 安定した収益が見込めるビジネスモデルは、資金調達の際に有利
- ・銀行が見る重要指標の改善(在庫回転率、流動比率など)
- 在庫が定期的に動くことで「在庫管理が適正に行われている」と評価される
- 過剰在庫のリスク軽減
- 貸借対照表上の在庫資産を適正に保つことは、金融機関にとってプラスの要素です。
- ・追加融資や金利優遇につながる可能性
- ・資金繰りの改善につながる
- ・経営リスクを分散できる
- 事業の多角化によって景気変動や市場の変化への耐性が強まり、
- 金融機関からの信頼獲得につながります。
など、企業の財務状況を改善でき資金調達に有意な効果を得られるメリットをアピールし
資金調達を成功させましょう。
レンタルビジネスと不良在庫の関係性
本章では、
- ・不良在庫をレンタル品に転用するシミュレーション
- ・販売戦略の改善方法
について解説します。
不良在庫をレンタル品へ転用するシミュレーション
売れ残った不良在庫をレンタル商品として活用することで、在庫管理の負担を軽減しつつ収益化することが可能です。
例えば、
1000個の在庫が売れ残合り、値下げ販売をすれば利益がほとんど残らないこともあります。
しかし、
レンタル品として1個あたり月額3,000円で貸し出し稼働率が20%を超えれば、
コストを引いたとしても1年で420万円ほどの収益が発生します。
【販売価格から30%値引いて販売し、完売した場合】
販売価格:10,000円
送料:1,000 円
売上:(10000×0.7)×1000=7,000,000円
送料:1,000円×1000個=1,000,000円
粗利:7,000,000円 – 1,000,000円 – 5,000,000円(仕入原価)
=1,000,000円
【レンタル商品として1年間活用する場合(稼働率20%)】
1回のレンタル料金:3,000 円/月
往復送料:2,000 円
メンテナンス費:500 円
売上:3,000円×1000個×0.2×12=7200,000円
送料:2000円×1000個×0.2=400000円
メンテナンス費:500円×1,000個×0.2=100,000円
粗利:7,200,000円 – 400,000円 – 100,000円 – 2,500,000円(原価償却費)
=4,200,000円
さらに、レンタル期間が延びるほど利益が増加し、最終的には販売時の利益を上回るケースも少なくありません。
不良在庫を資産価値のある商品として計上し続けることができるため、財務リスクの低減にもつながります。
販売戦略の改善と在庫管理
レンタルビジネスを活用することで、販売戦略と在庫管理の改善が可能になります。
不良在庫のリスク軽減だけでなく、
在庫回転率を高めることでキャッシュフローの安定化にもつながります。
また、レンタルと通常販売を組み合わせた「ハイブリッド戦略」に取り組むことで、より柔軟な事業展開が可能になります。
たとえば、一定期間レンタル利用した顧客に対して、
購入オプションを提供することで販売機会を増やすことができ、
顧客の購買意欲を高めつつ在庫を効率的に活用することができます。
そして運用を行う上で重要になるのが、レンタル品の定期メンテナンス&買い替えです。
品質を維持しながら長期的な利用を可能にすることも重要です。
適切な在庫管理で資金の有効活用を行い、自社の競争力を向上させて行きましょう。
まとめ
レンタルビジネスは、不良在庫の活用や資金調達の面で大きなメリットがあります。
不良在庫をレンタル品に転用することで、財務リスクを軽減しながら収益を確保することができます。
また、金融機関への資金調達を成功させるためには、
- レンタルビジネスの安定性
- 長期的な収益性
- 不良在庫のリスク軽減ができる点
をしっかりアピールすることが重要です。
これらのポイントを押さえながら、効果的な資金戦略を立てていきましょう。
この記事の監修者